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写真測量とLiDARの違い:用途別の選び方

公開日

フランス国立図書館(Bibliothèque nationale de France)周辺を、フランス国土地理院のLiDAR HDで取得し、クラス別に色分けした点群。
写真:FuzzyGeo、CC BY 4.0、Wikimedia Commons。

写真測量とLiDARの違いは、形状の求め方にあります。写真測量は、重なり合う多数の写真から表面の形を計算します。同じ屋根の角を3つの位置から見れば、その角が存在できる場所は1か所に決まるからです。LiDARは、スキャナから表面までレーザーパルスが往復する時間を測り、形を直接求めます。どちらの方法でも、点群とDSM(数値表層モデル)が得られます。

写真測量とLiDARの違いを一言で

写真測量は、カメラに見えるものをカラーで捉えます。LiDARは、樹木の下の地面まで捉えますが、色はまったくありません。

写真測量LiDAR
センサー通常のカメラレーザースキャナ(数万ユーロ)
必要な条件日光、テクスチャ、70〜80%のオーバーラップ表面までさえぎるもののない視線。夜間でも使える
樹冠の下の地面見えない見える(葉の隙間を通して)
苦手なもの水面、ガラス、雪、模様のない平らな面ほとんどない
最も向く成果物トゥルーカラーのオルソモザイク地形モデルと樹高

LiDARで地面が見える理由

1回のレーザーパルスは、葉、枝、地面の順に、複数回返ってくることがあります。葉の間を抜けられたパルスの最後の反射が地面の点です。それが十分に集まれば、地面を一度も目にしたことのない森でも、地形モデルが作れます。カメラには2回目の反射がありません。閉じた樹冠の下では、どの写真にも地面が写っていないので、写真測量で得られるのは樹冠の頂部までです。その下は推測になります。

用途別の選び方

  • 樹木のない建設現場、採石場、道路。 写真測量です。表面が開けていて明るく、依頼主が求めるのはオルソモザイクで、ドローンの費用もスキャナよりはるかに安く済みます。
  • 森林の下の地面、生け垣のネットワーク、夏の川岸。 LiDARです。ほかの方法では地面が見えません。
  • 洪水モデルと排水。 地形モデルは常にLiDARのものを使います。水が流れるのは、生け垣の下にある数センチの起伏だからです。
  • 樹高、建物の高さ。 入手できるならLiDARです。1つのセンサーで取った表層から地形を引くと、結果に一貫性が出ます。この引き算はDSMとDTMの違いで解説しています。
  • モデルによるオブジェクトの抽出。 写真測量です。検出モデルは画像を読み取るためです。TerraLabがQGIS向けに作っているプラグインのAI Segmentationは、マップキャンバスに表示したオルソモザイク上で、屋根、樹木、プールの周りにポリゴンを描きます。その後、高さで小屋と住宅を見分けたい場面では、LiDARが役立ちます。

よくある質問

LiDARのほうが精度は高いですか?

開けていてテクスチャがあり、よい基準点がある場所なら、ドローンでは同程度で、差は数センチです。写真測量が照合する手がかりを持たない場所、つまり植生、模様のない面、影では、LiDARが上回ります。

LiDARは夜間や雲の下でも使えますか?

夜間は使えます。自前の光を出すためです。雲を通しては使えません。パルスが散乱します。

無料のLiDARデータはありますか?

ヨーロッパとアメリカの多くの地域で、あります。フランスではIGNがLiDAR HDタイルを公開し、イングランドでは環境庁(Environment Agency)が1mのモデルを公開し、アメリカではUSGSが3DEPを公開しています。いずれもQGISでそのまま開けます。

QGIS AIハブでは、QGISの中でAIにできること、できないことをまとめています。写真測量の成果物とそのつなぎ目については、オルソモザイクとオルソ画像の違いのページで解説しています。