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GISの仕事はAIに奪われる?今すでに自動化された作業

公開日

アンジェの航空写真を表示したQGISと、右側に入力済みの依頼が並ぶAI Agentパネル。画像内の文字は「+7%、米国の地図作成職、2025年から2035年」。

いいえ。AIが肩代わりしているのはGIS業務のクリック作業であって、仕事そのものではありません。AIはすでに、写真から建物をデジタイズし、PyQGISスクリプトを書き、AI Agentのようなプラグインを使ってQGISの中で作業を丸ごと実行します。それでも米国労働統計局(BLS)は、地図作成者・写真測量技術者の雇用が2025年から2035年にかけて7%増え、全職業の平均を大きく上回ると予測しています。変わるのは仕事の中身です。描く作業やクリックする作業が減り、結果の確認、データの選定、本当の問いへの答えづくりが増えます。

雇用統計は何を示しているか

米国労働統計局は2026年8月に見通しを更新し、2035年までの予測を公表しました。地図に関わる3つの職種のうち、2つは増加が見込まれています。

米国の雇用の予測変化率(2025年から2035年)を示す横棒グラフ。地図作成者・写真測量技術者は2025年に14,700人でプラス7%、測量・地図作成技術者は58,800人でプラス6%、地理学者は1,500人でマイナス2%。
米国の雇用の予測変化率、2025年から2035年。出典:米国労働統計局(BLS)、Occupational Outlook Handbook。
職種2025年の雇用数2035年までの予測変化率年間の求人数年収中央値(2025年5月)
地図作成者・写真測量技術者14,700+7%約900$81,390
測量・地図作成技術者58,800+6%約6,900$54,240
地理学者1,500-2%約100$102,040

これは米国の数字であり、予測は約束ではありません。ただ、この予測はAIツールがすでに市場に出ている状況で作られていて、地図関連の仕事が干上がるようには示されていません。

GISでAIがすでにやっていること

特に大きく変わった作業は4種類あります。それぞれに、私たち自身が測った数字があります。

1. 画像からオブジェクトをデジタイズする

屋根やプール、農地を手でなぞる作業は、これまで何日もかかっていました。今ではセグメンテーションモデルが、エリア内のすべてのオブジェクトを一度に縁取ります。私たちのプラグインAI Segmentationでは、チーム外の利用者が2か月で建物の実行を7,133回行い、モデルは520万件の候補を見つけました。

そのうち採用されたのは36.5%です。実行の18.2%では、少なくとも1つの輪郭を手で直してもいます。作図は機械がやり、何を建物と数えるかは人が決めています。手作業との比較は、ガイドQGISでのGISデジタイズにまとめました。

2. PyQGISや処理スクリプトを書く

チャットボットは、QGIS用の動くPythonを数秒で書きます。私たちはChatGPTを3つの実務タスクで試しました。2つのスクリプトは最初の回答で正解でした。3つ目はエラーなしで動いたのに空の地図を出力し、PDFを見た人だけがそれに気づきました。テストの全文はChatGPT for QGISにあります。

3. QGISの中で作業を丸ごと実行する

AIエージェントはもう一歩先に進みます。プロジェクトを読み取り、QGISのツールを実行し、結果を確認します。AI Agentでは、86校の学校にバッファを作って統合した面積を測る作業が20秒、凡例とスケールバー付きの印刷レイアウトづくりが51秒で終わり、どちらも最初のメッセージで正解でした。

落とし穴は判断です。2つのAIツールに、ポルトの歴史地区の建物数を数えてもらいました。片方は自分で四角形を描いて4,445棟と数え、もう片方は公式の境界を使って1,914棟と数えました。どちらの数字も、それぞれが選んだ範囲では正しい値です。クライアントがどの範囲を指していたのかを見極めるのは、今もGISアナリストの仕事です。テストはQGIS MCPの記事にあります。

4. 画像からビジュアルを作る

航空写真を色付きの配置図や再設計した街路に変える作業は、描画ソフトで何時間もかかっていました。AI Editなら、QGIS上の写真からそのまま作れます。色付き配置図の例がその一つです。スタイルを選ぶことと、実在しないものが描かれていないかを確かめることは、今も人の役目です。

AIにはできないこと

  • 問いを選ぶこと。クライアントは「中心部の建物」と頼みます。どの中心部か、どの建物か、いつ時点か。上のポルトのテストは、2つの異なる問いに対して2つの正解があることを示しています。
  • データを保証すること。モデルは、データセットが古いこと、ライセンスが違うこと、手元の写真とは別の写真から描かれていることを知りません。
  • 自分の結果を検証すること。ここに挙げた数字はすべて、人が確認したものです。ChatGPTのテストで出た空の地図には、エラーメッセージがありませんでした。
  • 署名すること。計画の法的責任は、資格を持つ測量士、都市計画家、技術者が負います。ソフトウェアには負えません。
  • 現地に出ること。現地調査、グラウンドトゥルース、住民との対話は、人の仕事のままです。

GISの作業はどう変わるか、作業別の整理

作業これまで今のAI活用あなたに残るもの
建物、プール、樹木のデジタイズ角を一つずつクリック一度の実行で輪郭を抽出絞り込みと修正
スクリプトと処理の流れPythonを自分で書く数秒で下書き実データでのテスト
定型の解析と地図レイアウトたくさんのメニュー操作エージェントへの一つの依頼面積、データ、結果の確認
オープンデータ探しポータルを手で検索エージェントが読み込むライセンスと鮮度
クライアントの質問と意思決定人人すべて

今、学ぶべきこと

  1. 結果を確認する力。件数を別の情報源と照らし合わせ、地図を見て、属性テーブルを開きます。AIによって価値が下がるのではなく、上がるスキルです。
  2. 明確な依頼の書き方。エリア、データ、出力、CRSを指定します。QGISのAIエージェントに正確な依頼を出せば、正確な結果が返ります。
  3. データソースとライセンス。OpenStreetMap、各国の地図機関、衛星プログラムがどこで公開しているか、それぞれで何ができるかを知っておきます。
  4. スクリプトを読めるだけのPython。ゼロから書く必要はもうありませんが、間違いに気づく力は要ります。入門にはPyQGIS入門がおすすめです。
  5. 自分の専門分野。林業、都市計画、インフラ、農業など、分野の知識が、地図を答えに変えます。

覚えておきたいこと

米国労働統計局によると、米国の地図関連職は2035年まで増加が見込まれています。

AIが引き受けるのは、デジタイズ、スクリプト作成、定型の地図制作といった繰り返しの部分です。

AIの結果はどれも、人が確認し、どの問いに答えたものかを把握する必要があります。

境界線がどこにあるかを知る一番早い方法は、自分のプロジェクトで試すことです。AI Agentは無料で始められ、QGISの中で動きます。

よくある質問

AIはGISアナリストの仕事を奪いますか?

今ある根拠からは、そうは言えません。AIツールはすでにデジタイズ、スクリプト作成、定型のQGIS作業をこなしますが、データを選び、問いを立て、結果を確認するのは人です。米国労働統計局は、地図作成者・写真測量技術者の雇用が2025年から2035年にかけて7%増えると予測しています。

GISは今もキャリアとして有望ですか?

米国では、労働統計局が追う地図関連の3職種のうち2つが、2035年まで平均を上回る伸びと予測されています。年間の求人は、地図作成者・写真測量技術者で約900、測量・地図作成技術者で約6,900です。仕事は確認、データの判断、分野の知識へと比重が移っているので、伸ばすべきはこれらのスキルです。

GISでは今、AIはどう使われていますか?

主に4つの場面です。航空写真や衛星画像からのオブジェクト抽出、処理用Pythonの作成、GISソフト内での作業の丸ごと実行、図面やビジュアル用の画像編集です。QGISでは、AI Agentが普通の言葉の依頼でタスクを実行し、AI Segmentationが指定したエリア内のオブジェクトを縁取ります。

ChatGPTでGISの仕事はできますか?

PyQGISのコードを書いたりGISの概念を説明したりはできますが、あなたのプロジェクトを見ることも操作することもできません。私たちのテストでは、3つのスクリプトのうち1つがエラーなしで動いたのに、空の地図を出力しました。QGISの中で動くエージェントなら、レイヤを読み取り、自分の出力も確認します。

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